奮闘記
2日目 飫肥杉堪能ツアー
2日目のスタートは、宮崎県の杉丸太全体の10%を取り扱う製材所です。
ほとんどの作業が自動で行われていて、丸太の大きさを自動で計って柱や下地材を作っていました。
製材された材料は細かく仕訳されてグレードごとに販売されます。
【主な仕分けの理由】
割れ 曲がり 腐り
この3つを見ながら仕分けしていきます。
ほぼ自動で製品が大量に出来る現場を見ると、効率が良くコストダウンにつながるな!と思う反面、木の癖を見て製材するってことはできないんだなと思いました。
全行程の最後はここ!
飫肥杉の研究、木材の乾燥の研究をしている研究所です!!
ここで、改めて研究者の方々に聞いて分かったこと、納得した事などを箇条書きにしてみますね。
高温乾燥材は脂分が抜けるは嘘!?
- 油分(精油量)は重量全体の1%で高温乾燥によって失われる量は1%の1/5程度
高温乾燥材は弱い!それは油分が抜けるから??
- 抜ける油分の量は上の説明として、油の量と材料自体の強さとは無関係!
水中貯木の効果のほどは??
- 水中でバクテリアが増えて繊維を食い破り水分が抜けやすくなる傾向があるが、目に見えるほどの効果は見込めない
材木の水分は小口から抜ける??
- 小口から抜ける水分は小口から300ミリ幅程度!後は板目の部分から出ていく
【豆知識】
昔から柱は立てて乾かせ!立てるなら根っこを上ね!!というけど、それは材料を建てることで上昇気流を作りたいからです。水分を多く含んだ根っこの方が上にある方が表面(板目)から出た水分が乾かされやすいからということです。昔の人はすごい!!
梁を2重にして枕にしたら強くなる?
- しっかりとした接着が出来てこそ強くなるそうです
研究所で数値に基づいた説明を頂き、改めて昔の人が受け継いできたやり方とが一致するところが多いことに気が付きました。今では様々な理由により、家づくりのスピードアップが求められているように感じます。ただ、生き物である材木と対話しながらの家作りもどこかで忘れないでやっていけるといいですね。
もちろん!時代に合った最善のやり方で作られた製品を皆様へ提供できる努力をこれまで以上にしていこう!と心に誓った今回のツアーでした。
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